八雲 紫 Story Mode
浮 | |
雲 | |
の | |
如 | |
し |
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神社はまだ復興していない |
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霊夢、出てきなさい |
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何よもう |
博麗 霊夢 Reimu Hakurei |
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神社の復興はまだ終わらないのかしら? 貴方ものんびりしてるわね |
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だって 降りてこないんだもん |
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困ったもんね 歌だったら地上でも歌えるのに |
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そういう問題でも無いけど ほんと贅沢よねぇ。何も働かずに歌って踊って |
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不義にして富み、かつ貴きは 我において浮雲の如し |
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? |
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贅沢暮らしをしている天人と 貴方の事よ |
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少しお灸を据えに行きましょう |
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何で私が…… |
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あら、貴方だって天人みたいなものよ |
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地に足が付いていない処が |
働 | |
か | |
ざ | |
る | |
者 |
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ふう、この歳になって山登りする羽目になるとは 思わなかったわ |
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で、ここにも働かない奴がいる |
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おっと、なんか突然出てきたねぇ |
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貴方は今回の騒動の時は何をしていたの? |
小野塚 小町 Komachi Onoduka |
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え?唐突ね。 まあ良いけどさ…… |
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まず今回の騒動って、何の話なのか判らん |
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そう、幽霊を彼岸に送っていたの では何か変化に気付かなかったの? |
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え?変化? 全く話が読めないんだけど…… |
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そう、幽霊の数が減少している事に気付いたのね |
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おいおい、何の話だい? |
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貴方は何故働かなかった |
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貴方が素早く幽霊を彼岸に送っていれば 被害は少なくて済んだ |
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ちょ、ちょっと待ってよ 被害って何? |
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暢気な死神め 地獄へ戻って閻魔様にこっぴどく叱られるがいい |
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さあ、仕事に戻った戻った |
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もう、何なんですか |
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山登りが退屈でしてね |
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丁度良いところに貴方が居たから |
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って、お前さんはワープして出てこなかったか? 山登りもへったくれも…… |
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ああ山登りは大変ね |
小 | |
人 | |
閑 | |
居 | |
し | |
て |
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あー暑い暑い |
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さっきの沢で水を補給してくれば良かったわ |
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のわ! |
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なんだお前か お化け屋敷のお化けみたいに突然出てくるなよ |
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山に人間なんて珍しいから様子をね |
霧雨 魔理沙 Marisa Kirisame |
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ああ、霊夢がこの上に天人が住む世界があるって 言うからさ |
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何かめぼしい物があるに違いないから |
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そう、天人の持ち物なんて…… 桃とか釣り道具とかそんなのよ |
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そうか?だって天界だぜ? いわゆる天国だろ?パラダイスだろ? |
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そこにある物をちょいとばかし貰ってきて 生活に役立てたいんだ。いい話だろう? |
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小人閑居して不善をなす |
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何? |
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貴方みたいな愚か者は、一人で居ると楽する事ばかり 考えてしまうって事よ |
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さあ天狗達に気付かれる前に戻った方が賢明よ |
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くそ、天狗よりお前に見つかった方が不運だぜ |
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ってそういえば、何故お前がこんな処にいるんだ? |
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私は天界に向けて山登りをしているのです |
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天国、パラダイスです |
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じゃあ、今日の処は退いた方が良さそうだな |
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安易に天界に行かない方が身の為よ |
跡 | |
取 | |
り | |
娘 | |
の | |
行 | |
方 |
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……何処にも居ない |
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天界は贅沢に土地を使い過ぎている |
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天界は飽和状態で成仏は禁止、だなんて大嘘ね ただ単に、狭くなるのが嫌なだけ…… |
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天人は世俗を捨てた者ってのも大嘘 本当は最もずる賢い人間の巣窟 |
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あら、地上に這い蹲っている妖怪? |
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貴方は…… 龍宮の使いね |
永江 衣玖 Iku Nagae |
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ええそうですが |
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今日は何のお使いかしら? まさか、地震の伝達? |
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いいえ、地震に関しては危険は殆ど無くなりました 比那名居の総領娘様が神社に要石を挿し込んだそうで |
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で、私達は普段は天界に住んでいますから ここに居ても何の不思議もありませんが…… |
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地上の妖怪が居る事が不自然です |
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私はある天人を探しているの |
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比那名居 天子 |
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総領娘様ですか? どのような用件でしょう? |
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ちょっと亡き者にしようと |
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あらあら それはまた物騒な |
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さあ、何処に居る? |
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そうですねぇ 総領娘様なら今は地上に降りていると思います |
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あれ? 霊夢が言っている事と食い違っているわね |
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ここだけの話、自由すぎてあのお方には 手を焼いているのですよ。天人の間でも |
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本当は隠しているんでしょ? |
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本当に居ないと思いますが…… |
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さあ居場所を教えなさい |
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いえ、本当に居ないのです |
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ふむ 時間と体力の無駄だったみたいね |
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もし総領娘様にお灸を据えるつもりでしたら 是非やって下さいまし |
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あ、勿論私が言ったって事は内緒ですよ? |
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さっき言ったでしょ? お灸を据えるんじゃなくて亡き者にするの |
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はぁ、時間の無駄。時間の無駄 |
世 | |
の | |
中 | |
気 | |
紛 | |
れ |
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神社は壊れたまんま |
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今のうちに要石の確認でもしておこうかしら |
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おお、紫? 何でこんな処に |
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神社がいつ直るのかと見に来ているのです |
伊吹 萃香 Suika Ibuki |
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ああ、時折天女達が降りてきて直しているみたいだよ |
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これがまた仕事が早くてねぇ |
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何故か私が居る時は見かけないわ 嫌われてるのかしら? |
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嫌われてるじゃん? みんなから |
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困ったわねぇ…… 龍宮の使いから頼まれてるんだけどねぇ |
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へ? 龍宮の使いから? |
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その娘をぎったぎたにしろと |
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へー、それはまた物騒な |
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じゃあさ、ここで待ってれば いつかくるんじゃん? |
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だから、久しぶりに遊んでみない? |
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そんなに暇じゃないんですけどね |
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今日はもう来そうも無いですわね |
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そうね このまま遊んでたら霊夢が怒るかもね |
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ふう、最近ついてないわー |
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あ、そうそう 萃香、貴方にお願いが出来る予定なの |
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珍しいね でも、今じゃないんだ |
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まあね まあ、何か疲れたから帰って寝ようっと |
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そういえば昼間なのにこっちの世界に居るなんて 珍しいじゃない |
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私だって頑張っているって事よ |
天 | |
道 | |
是 | |
か | |
非 | |
か |
比那名居 天子 Hinanai Tenshi |
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さあさあ、新生神社の落成式よー |
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観客(パチパチパチ) |
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神社は災害により倒壊してしまいましたが これを機に美しく強く生まれ変わったのです |
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そもそも、神社は何故長い間同じ形で風化もせず 壊れもせずに、進行を保てたのでしょうか? |
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それは日本の神社特有のある風習による 深い理由があったのです |
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その風習とは、定期的に建物を改築する儀式 式年遷宮です |
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今回の出来事を機に博麗神社も式年遷宮を―― |
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つーかまーえた |
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何!?何!? 今は神社の落成式中よ? |
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こんな神社壊れちゃいなよ |
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いきなり出てきて何よ! そんな事させないわ! |
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へぇ、自分の時はいとも簡単に壊した癖に 今になって壊しちゃ駄目って言うの? |
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ぐっ、それは |
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何を仕込んだのさ |
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何の話? |
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判っているよ お前の家系は神社を持っているってね |
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自分の良いように神社を改造して 自分の住む場所を増やそうって魂胆だろう? |
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ええそうよ、良いじゃないそのくらい だから何? |
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だから壊れちゃいなよ |
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ふふふ、地面を這い蹲っている土くさい妖怪が 愉しい事言ってくれるじゃないの |
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この間、天界を見てきたわ |
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天界は広くて土地が余ってそうね それなのにさらに地上にも住む処って…… |
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貧しくても恨む無きは難し 地上に居るからって僻まない事ね! |
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富みて奢る無きは易し 鼻に付くわ、その天人特有の上から目線 |
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美しく残酷にこの大地から往ね! |