霊夢と闘った際に、自らの身体から出たオカルトボール。 そのオカルトボールを七つ集めると何かが起こるというの噂が広まっていた。 早速オカルトボールを集めに出かけた彼女には、どういう奴がボールを持っているのかがなんとなく判っていた。 |
もう後戻りは出来ない |
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それで、どうなったんだ? そのオカルトオーラに まみれた影の人は |
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うーん それがよく覚えてないのよね |
神秘! 結界の巫女 博麗霊夢 |
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なんだ夢なんじゃないのか? |
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うーん? |
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しかし惜しいな 私なら生け捕りしてたのに |
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あー? |
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とにかくだ 私のボールを返せ |
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なんだって ボールの事を…… |
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とぼけるな その影響で影人が現われたんだろ! 私が調べてやるよ |
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おかしいな お前が七つ全部持っている と思ったんだが |
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持ってないわよ そう言えばあんたから奪った分も いつの間にか無くなってたのよね |
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ふむ…… 何がどうなっているんだ |
決して見上げるな |
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私の鼻がここにオカルトボールが あると言っている ……ボール以外にも お宝の匂いがするぜー 宝船だけに |
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何かご用ですか? |
驚愕! 長身の入道使い 雲居一輪&雲山 |
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おっと 邪魔が入った |
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やっぱ稼業の泥棒ですか |
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……ん? お前なんか雰囲気変わったか? |
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あら、にじみ出る覚者の風格が 出てきました? |
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違うな 不気味なオーラを纏ってるぜ オカルト臭いんだよ、お前 |
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やっぱりボールを 持っていたか |
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あいたたたー なんかに取り憑かれていると思ったら さっきのボールは何なの? |
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気にするな 私にも判っていない |
決して振り返るな |
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地上はあらかた探せたようだし 残りは地底世界にあるかもな |
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もしもーし |
本怖! 貴方の後ろにいるよ 古明地こいし |
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だがしかし、都市伝説は 地下まで広まってるもんかねぇ |
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もしもーし 私は今何処にいると思いますー? |
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人間の往来がないから 噂なんて広まらないか…… そもそも地底の奴らに 都市伝説なんてハイカラなもんは 似合わないしな |
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もしもーし |
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さっきから何か聞こえるな 何の音だ? もしかしてこれも 都市伝説の一種なのか? |
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もしもーし 私今ねぇ 貴方の目の前に居るの |
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あービックリした 急に出てくんなよ 妖怪だけなら何ともないが 今は何が起こるか判らないからな |
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さっきのボールは何? |
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気にしなくて良いぜ 私にも判らんし これで一応七個集まった筈だが…… 何が起こるんだ? |
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いつの間にそんなの 持ってたのかしら 私 |
オカルトボールの真実 |
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使い方が判らないまま 夜になってしまったな 予想が外れたな 噂通りなら集めれば何かが起こる と思ったのだが やっぱり呪文とかかな オカルト神よ なんか願いを叶えておくれ! …… |
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こんな夜分に何をしている |
思欲せよ! 願いを叶える仙人 茨木華扇 |
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あ、いや、これはその ボールを集めても 何も起きないんで 呪文か何か必要なのかなと |
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って、もしかして オカルトボールを全て集めたな? |
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あ、ああ でも使い道が判らないんだ |
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馬鹿な 霊夢がやられてから 昨日の今日よ? 貴方はオカルトボールを 見分ける力でも持っているの? |
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鼻が利くんでね |
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…… 予定は狂ったが始めるか |
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あー? |
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『賢者××××の名において命ず 130年の禁を解け』! |
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さあ、カウントダウンは始まった 何をすれば良いのか判らないほど 愚かでもあるまい |
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判らん判らん 一体何が起きてるんだ? |
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理解する気が無いのなら 貴方だって余裕で消すのみよ |
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本気なんだな? 何が何だか判らんけど |
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これは試験よ もちろん貴方が弱いとただ死ぬだけの |
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判った じゃあ怖い物は何も無い 今取る行動だけは 理解したぜ |
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もう十分 貴方で大丈夫でしょう |
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おい、説明しろよ 何が起こっているんだ? |
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貴方は罠にはまってしまった それも昨日完成したばかりの |
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オカルトボールの事か? |
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調べた結果、オカルトボールは 結界を解く為の鍵の様な物で 科学的で人工的な物質だった 外の世界の物質で出来ていて 外のエネルギーを持つ |
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ふ、ふむ それで集めると何が? |
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全て集めた者は結界を 内側から破壊する新たな鍵となり 結界を破壊しながら外に向かう ボールを集めるという噂は 誰かが流した禁断の噂だった |
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ほうほう、って 何だってー? |
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貴方はその罠に はまったのよ ボールは未知の力だし 私の力だけではどうにもならない |
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……って事は、私はもうじき 幻想郷からおさらばか? それでさっきから視界が歪んで…… |
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そう 心配するな さっき先手を打った 貴方の強さを試したのもそれよ |
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というと? |
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完全に罠にはまって 結界が壊される前に 貴方を外の世界に送り込む! 敵は自分で見つけて倒しなさい! 失敗したら死あるのみと心得よ! |
一夜限りのアーバンライフ |
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流石に昨日の今日だし まだ何も起きてないわよね? 昨日はビックリしたなぁ まさかいきなり巫女に 攻撃されるなんて…… |
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あいたたた こりゃ眩しくて目が痛いな 外の世界(こっち)に居られるのは半時くらい だって言ってたな……ん? |
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わー、釣れた釣れた! 空を飛んでいるって事は やっぱり人間じゃ無いわよね |
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まごう事なき人間だ |
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人間……? |
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お前こそ……何者だ? 外の人間だよな? というかお前だろ 私を罠に嵌めた奴は |
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いかにも 自己紹介が遅れたわ 東深見高校一年、宇佐見菫子(うさみすみれこ) 泣く子も黙る本物の超能力者よ |
深秘を曝け! 秘封倶楽部初代会長 宇佐見菫子 |
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こ、高校って言うとアレだよな 学校だよな |
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そうよ? そうかそっちにはないのかな? |
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学校の怪談とかあるんだよな? 興奮するなぁ |
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あるけど…… そんなことより 貴方の話をもっと聞きたいわ 幻想郷の事が知りたくて 呼び込んだんだから |
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呼び込んだ、だと? |
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私はね 少しだけならそっちの 世界に入れるの 美しい世界だったわ だから秘密を曝きたいのよ 多少危険な目に遭っても |
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……そうか、結界は外からでも 危険にさらされているんだな 色々訊きたい事があるが 私にはもう時間が無い 私は霧雨魔理沙だ 本物の魔法使いだ 自分の仕事だけでも していくよ |
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……知ってるわ 幻想郷の妖怪の仕事 |
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人間だ |
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あなたの仕事 こういうことでしょ? |
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そうだ、察しが良いな ただ普通の人間とやり合うのは フェアじゃ無い気がするが…… |
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貴方こそ、気を付けた方が良いわね 今は女子高生にだって 武器が作れる時代だから…… |
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じょしこうせーってなんだ? |
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異世界の貴方に 教えてあげる 外の世界で唯一無二の 最強無敵の種族の事よ! |