重大な事に気が付いてしまった。 オカルトボールには最後の秘密が残されている。 このまま菫子を放置するのは危険である。 彼女の勘がそう言っていた。 場合によっては彼女ごと葬り去るしかない。 |
予定は狂うよ何処までも |
|
なんじゃ |
侵略せよ! 宇宙妖怪狸 二ッ岩マミゾウ |
|
例の人間なら もうすぐ戻ってくるぞい まだ幻想郷から正式に 出ていないからのう |
|
そんな悠長なことを 言ってられないの! 私を外の世界に 連れて行きなさい! |
|
お前さんは最後の約束じゃろ 焦るでないぞ みんなで懲らしめてやろう って腹じゃったろう 一番美味しいところがお前さんだ |
|
そんなのんびりしてられないわ 重大な事に気付いたのよ 今のままではそいつに 奥の手が渡ったままなのよ あのボールには 最後の秘密が残っていたわ |
忘れ物一つのために |
|
よーし これでそいつの後を追う |
|
おや また楽しそうな 事を始めているねぇ |
激熱! 人間インフェルノ 藤原妹紅 |
|
外の世界に行くんなら 私も連れて行ってくれ |
|
馬鹿言ってるんじゃないわよ 今ただでさえ急いでいる と言うのに |
|
さっき外の人間をここ迄 道案内したんだがな その時忘れ物があって 届けたいから |
|
そんな下らない話 後にしてよ 今、幻想郷の 最大のピンチなんだから |
|
今から会いに行くから 忘れ物は預かるわよ そもそも道案内って何よ |
|
帰りたがっていたからな きっと神社に連れて行けば 良いかと思ってな |
|
はー親切な奴ねぇ |
ボールの真実は光の彼方に |
|
は? 霊夢(あなた)が何でここに? 例の奴はもうすぐ 幻想郷に戻るのに |
思欲せよ! 願いを訊く仙人 茨木華扇 |
|
悠長に待っていられない 事態が発生したの 今すぐに そいつに会わせて |
|
駄目よ 貴方は今、一時的だけど正式な 手順を踏んで幻想郷に来ている その状態で人間と闘ったら 外の世界で目立たない訳が無いわ |
|
説明している時間が無い! 今そいつが幻想郷に戻ってくる のは危ないんだって |
|
どういうこと? 説明して |
|
オカルトボールには イレギュラーが混ざってた |
|
あれは外の世界の パワーストーンでしょ |
|
でも月の都のボールだけ 外の世界の石じゃないわ! もしかしたらそいつも 利用されて居たのかも知れない 恐らく気が付いて居ない と思うけど 今の状態でボールの真の力を 使われると幻想郷どころか 別の所とも繋がってしまう! |
真・秘封倶楽部の決意 |
|
見つけたわよ |
|
ま、まさかこっちにまで 追ってくるなんて! ねえもう許してよう |
深秘を曝け! 秘封倶楽部初代会長 宇佐見菫子 |
|
もう茶番は終わりよ 貴方は今保護する対象に入った |
|
そんなこと言って まだ帰してくれないのー? |
|
いやだから 保護しようと…… |
|
判りました判りました もう良いです 私、秘封倶楽部(ひみつをあばくもの)会長として 最後の大仕事をします 結果どうなるのか判らないし 幻想郷の誰か他の人にやらせる つもりだったけど もうオカルトボールの力を 解放するしか無い 解放して自らが幻想郷との 結界を破壊する鍵となる! |
|
いやちょっ 待って、それは罠よ! |
|
追い詰められた女子高生の 死に様はさぞかし記憶に 残るでしょう! ああなんて美しい死 なんて価値のある死 |
|
そんなこと美しくない! 自爆に価値は無い! 私は楽園の巫女 博麗霊夢である! どうあっても結界は守る! そして人間を軽々しく 死なせるもんか! |
|
人間界、最期の夜を |
|
幻想郷、最初の夜を |
菫子 |
悪夢を見飽きるまで刻み込め!
遺伝子の奥底にまで刻み込め! |